セガサミーホールディングスの平成23年3

福留庸友】新年を目前に控え、福島県いわき市のいわき郵便局では年賀はがきの仕分け作業で大忙しだ. 冬休み中の高校生のアルバイトら100人以上が手作業で住所を確かめ、世帯別に分けていく. 同局の年賀はがき販売枚数は、東日本大震災後の2011年度は前年度に比べて22万枚減の131万枚だったが、12年度は147万枚、今年度は被災前とほぼ同じ150万枚程度を見込んでいるという. コンシューマ事業は海外で苦戦 2011年5月13日、セガサミーホールディングス平成23年3月期決算短信を発表した. 資料によれば、売上高は3967億3200万円(前期比3.1%増)、営業利益は687億5000万円(前期比87.3%増)、経常利益は681億2300万円(前期比89.6%増)、当期純利益は415億1000万円(前期比104.8%増)と、増収増益となっている. 事業別に見ると、『 ぱちんこCR北斗の拳 』が20万台を超える販売を記録したパチンコ遊技機事業、前期実績を大幅に上回る30万2000台を販売したパチスロ遊技機事業、『 戦国大戦 』や『 WORLD CLUB Champion Football Intercontinental Clubs 2009-2010 』、『 ボーダーブレイク 』などを展開したアミューズメント機器事業が好調だった. また、アミューズメント施設事業が4期ぶりに黒字転換. 東日本大震災及び計画停電等の影響で、セガ国内既存店舗売上高は前期比99.3%となったものの、運営力強化等に取り組んだ結果、売上高は457億2100万円(前期比16.6%減)、営業利益は3億4200万円(前期は営業損失13億3800万円)となった. コンシューマ事業については、海外市場向けタイトル『 Sonic Colors 』や『 SHOGUN 2: Total War 』、国内市場向けタイトル『 ファンタシースターポータブル2 インフィニティ 』などを販売. 国内での販売はおおむね堅調だったものの、海外では厳しい市場環境を受け、新作販売が低調に推移. ゲームソフト販売本数は、米国783万本、欧州823万本、日本・その他263万本、合計1871万本となり、前期実績の2675万本を下回った. 結果、売上高は895億5000万円(前期比26.5%減)、営業利益は19億6900万円(前期比68.9%減)となった. 次期通期の売上高は4,500億円(前期比13.4%増)、営業利益は600億円(前期比12.7%減)、経常利益は590億円(前期比13.4%減)、当期純利益は330億円(前期比20.5%減)の見込み. コンシューマ事業では、『 マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック(仮題) 』をはじめとした複数の主力タイトルを投入し、ゲームソフト販売本数は、米国924万本、欧州1068万本、日本・その他336万本、合計2329万本で前期比458万本の増加を見込むという. また既存の携帯電話向けパチスロ・パチンコゲームサイトのスマートフォン対応など、スマートフォンSNSなどの新たなプラットフォームにも引き続き積極的に取り組むとのことだ. サミー、タイヨーエレックを完全子会社化 2011年3月期決算と同時に、セガサミーホールディングスの子会社であるサミーが、タイヨーエレック(サミーの子会社)を完全子会社化することが発表された. 完全子会社化の目的は、さまざまな外部環境のもと、タイヨーエレックが効率的かつ独創的なパチンコ・パチスロ機開発を継続し、事業規模の成長を持続させていくため、またタイヨーエレックが独自ブランドを継続するためとのこと.