指紋を超える? 最強パスワード なりすま

奥山晶二郎】メールやツイッター、オンラインショッピング... . ネットのサービスにつきもののパスワードだが、なりすましなど不正利用の問題も深刻化している. 今年登場したのが、アップルの「iPhone 5s」に搭載された指紋認証だ. 「5s」では待ち受け画面のロック解除だけでなく、音楽やアプリを購入できる「iTunes」のパスワードとしても使われている. 古くから犯罪捜査で使われるなど、個人を特定するには最適な方法とされてきた指紋認証. 携帯電話のロック解除としては、2003年に採用されている. 一方、アップルが指紋認証を採り入れた背景には、ネット上で本人確認の重要度が増している事情がある. ネットバンキングのオンライン決済など、様々なサービスがスマホだけで完結できるようになっている. 同時に、従来のIDとパスワードよりも強固な方法が求められている. 現在、主流になりつつあるのが、複数のID、パスワードの組み合わせだ. パスワードを何度も間違って入力すると、別のパスワードを求めるなど、不正を防ぐ仕組みが強化されている. 指紋は、変更できない情報として価値が高い. 半面、生体情報を第三者に提供することへの心理的な抵抗感も少なくない. アイルランドのITベンチャー「Trustev(トラスティブ)」が開発した「ソーシャル・フィンガープリンティング(指紋認証)」は、フェイスブックなどの投稿からその人の特徴を解析する新しい本人認証の仕組みだ. ルブタン 靴 日々、投稿され蓄えられていく膨大なログ(履歴)自体をパスワードにしてしまう. ネットの技術に詳しい電通国際情報サービスの飯田哲夫さんは「個人の行動が指紋としてソーシャル上に刻まれる. それは指紋と同じように複製できない. SNSが普及している国では、活用の機会が増えるかもしれない」と話している.